あかね色に染まる坂


今回のなんだか決して好意的とはいえない評価と騒動について。
・とりあえず自分の見解を述べるなら、決して悪い作品ではないし致命的につまらないとは思わない。
・ただ色々と足りない点があったのも事実、前作同様後日譚とか欲しかったし、日常パートが話を動かしすぎで息をつく間、と言うものが少ないのも事実、と言うかどう考えても修羅場ゲーじゃないのかよ!
・俺はずっと、湊がつばさレベルに覚醒するのを待っていたんだ!、待っていたんだよ!、春菜の進化系じゃないのかよ!
・でも胸の谷間は芸術なんだぜ?、あと湊はどう在ってもやっぱりブラコンだったと思うのだが・・・。
・しかし作品の評価が人それぞれなのは良いとしても、公式BBSに書き込みするのはどうなのかしらん、感想だけならアンケートハガキでも送ればよろし、ESはメーカーもチェックしている(していなかったら危機感が無さ過ぎる)のでそこに書き込むのも手。
・どうにも、Lightのイミラバを思い起こす、評価の仕方に冷静さが感じられない。
・基本的に地雷と言う奴がユーザーをマジギレさせた場合、パターンは二つあって、一つは叔母風呂お得意のギガパッチ戦法(要するにプレイが不可能或いは極めて難しい状態になるほどに作りが足りない)、もう一つは「自分の価値観を否定しかねない要素」が含有されていると言う場合、単につまんないだけだとここまで露骨な事にならない。
・プレイ中、ずっとかにしのが脳内をよぎっていた、強力な権力とそれに立ち向かう主人公とヒロインと愉快な仲間達、と言う構図はシリアナードやぷりちーに通じる。
・個人的になごみの評価が一番高い、もしツンデレ要素を全面に押し出したのがこのゲームのコンセプトなら、真のヒロインは間違いなくなごみ。
・冬彦は言うほど活躍していない、主人公に対して明らかに敵対したのは湊ルートの時だけだと思う、いや、先輩と同志(幼馴染)ルートしていないからまだ分からないのだけど。
・少なくとも優姫ルートで冬彦は単なる駒の一つだし、なごみルートで止めを刺したのはなごみだ・・・、あ、でも消化不足な点が多いか。
・横恋慕する男は格好良いんだよ、格好良いんだよ!


以下、真面目な考察。
そもそもオフィシャルサイトを見た限りでは、優姫及び湊は、キャラの方向性自体が違っていたのではないだろうか、と疑っている。
序盤、片桐パパが呟いた一言から考えても、恐らく優姫ルートの構成は前作におけるゴトゥーザ様ルートの焼き直しとは思えない。
つーか奴なら冬彦を背負い投げして準一の所に帰ってきそうだ。
冗談はさておいて、優姫ルートで中核になっていたのは、権力絡みの問題ではなく個人のコミュニケーション能力じゃないかと。
湊の場合も同じで、この二人は「対外関係が好ましくない」という共通事項を抱えている、オフィシャルサイトの紹介だけを見れば。
実際はそんな事も無く、優姫はよくあるツンデレ娘、湊は某朝倉妹のデッドコピーみたいな事になっていた・・・、が、この構成自体がどうにも釈然としない。
特に湊の過去を整理した場合、空鍋女王クラスには準一に依存している事が理解できる、にも関わらず問題の焦点が「某先輩が身代わりになった事故」に集中しすぎているのは、単に湊ルートで想定されていた描写が出来なかったからでないかと。
自分の罪や過ちからふさぎ込む人間はいるが、湊の場合それが行き過ぎている、では内罰的になる理由はなんだ?、どうにも湊のキャラ付けは曖昧で不確かだ、突けば面白い要素は大量に存在していたのに全くそれを生かせていない。
何にせよ何が愛娘か、この兄妹の両親はクソの役にも立っていねぇ、つーか娘の幸せを妨害する以外の事してないじゃないか!、ミカムラ博士の爪の垢を飲め!
優姫でも同じで、本来考えられていたシナリオが何らかの形で没になり、今のシナリオに適合するよう設定を無理矢理弄くったとしか思えない。
非常に乱暴な例えだが、この二人は要するにこういう事だったんじゃないだろうか。
説明では不器用な筈なのに、やたら器用なのは、本来のテーマを破棄せざるを得なかった事情があるのではないか、と。
邪推はここまで、結局、この作品は構成に致命的なミスが多いのは事実、各話の冒頭で重要なシーンを表示したり日常パートのパロディネタが食傷気味だったり不自然だったりラブコメにもサスペンスにも徹し切れていないのも事実、あと圧倒的に「描写が足りない」。


あとさぁ、エロを見ても見れなくても話が進めるって、おめーそいつは何処の鍵だよ。