ワンコとリリー


コンプリート、低価格作品ながらシナリオの出来はフルプライス作品に匹敵。
いや、短い中で極限の表現を詰め込んだと言う意味では、フルプライス作品も超えているじゃろ。
こんなだからエロゲは止められません、トイノケ先生にはもう足を向けて寝られませんね。
作中に語られる言葉はものすごくすんなりと自分の心に浸透して、だからこそ共感も早かったのかも。
形にしなければ分からない、って言うのは自分自身が感じていてあり求めている事。
曖昧なものを分かれだとか見えない感情に対する恐怖だとかは、ずっと感じてきたので。
回りくどさなんていらない、ストレートに心の中を表現してくれれば良いのにどうしてそれが出来ないやら。
・・・と言うかこの作品を語りだすと自分の昔話に突入しそうだ。
見えないものを分かろうとする事、見ようとしなかったことを見つめ直す事、とか、
分からない事に対する恐怖とか、置き去りにされる事に対する割り切りとか。
上手い具合には言えないのだけど、きっとこの作品は本当は救われない存在が寄り添って、それ自体が救いになる話ではないのでしょうか。
何はともあれ今年発売の作品の中ではトップを独走、ソレイユは秋元ボイスに随分熱くなりましたがこれは静かにゆったりと見つめながら愛するのが丁度良い。


けれど俺は、透子さん愛してる!