峰深き瀬にたゆたう唄 簡易感想

本サイトの更新が出来ないのならば仕方がない、と言う事で、こちらに簡易的な感想を。
言うまでもなくエウシュリーの新作で、2ちゃんねる上では割と不評気味なもののゲーム性の高さからかなりの賞賛を受けているたゆ唄。
前回書いたとおり近年でも最高レベルの傑作である、とは未だ不動の評価です、しかし。
やはりエウはエウです。
シナリオ面の問題としては第一にかなりの伏線が未消化である事、第二にそれほど歪みの主根という設定を生かしたシナリオではない事が挙げられます。
特に伏線が未消化なのは致命的、セフィリアの力の正体誰か教えてくれよ。
そして歪みの主根という面白いものを考えてくれたのだから、ストーリーにメリハリが欲しかったな。
ナタールさんも進め具合じゃただの空気じゃあなく、最後の最後で邪魔しに現れたらきっともう少し面白くなっていたと思うのだが。
まぁ、絶対的な巨悪が存在しないシナリオと言うのは嫌いではないけれど。
要するにやはりシナリオは弱い、まぁ、前作に比べたらはるかにマシなのだけど。
グラフィック面に於いては、本当難しい、男性の顔を差分込みで丁寧に描くのが逆に不評を買ってしまった。
この辺り、現画家の女性的な感性が存分に出されているのだが、男性向けのエロゲーというプラットフォームを考えると難しいな。
俺は七尾とか西又とかのいぢ絵は苦手或いは嫌いなのだが。
サウンド面は秀逸、今回ボスによって戦闘曲が変わるようになったのは良い事だと思う。
ぜひ次回も同じ仕様で・・・、なんて、無責任な要求だよな。
さて、システムだけど。
バランス調整がなんとも奇跡的というか、神がかっているというか。
取り立て何がすごいと言うわけでもないが、何時間も続けさせる気になる、そんなゲーム。
ただ、ローグライクのゲームを目指すならランダムダンジョンにもう少し工夫が欲しかった。
短絡的にはエロシーンの追加だが、純愛系を謳っている以上難しいと思うし。
(・・・でも、純愛なのになんで攻略しない連中と普通にヤってるんだ?、脱童貞は攻略対象との初夜じゃなくいんらん先生か巨乳のねーちゃんだし。)
あとマップを表示してくれるアイテムと、空腹・疲労制度の重要性の上昇。
はっきり言って後半に入ると、食料を消費するのを忘れる。
次にネックなのがアイテム管理画面、所持アイテムの整頓機能が欲しかったのと倉庫をもう少し大きくして欲しかった。
一番大きな問題として、時間制限がある、と言う事。
これにより、どうしてもランダムダンジョンは、固定階層に辿り着くまでは突っ走るだけ、と言う味気ないものになってしまっている。
そもそも、歪みの主根の何が面白いって、二つの世界が融合した事で生じた皺寄せ、と言う点にある。
最初からそういうものを想定していたどうかは不明だが、後付だとしても実に自然な形で存在できる後付だと思う。
だからこそランダムダンジョンに工夫が欲しかったし、時間制限もなくして単純に脱出用のアイテムか入り口に戻るかしてゲーム自体の緊張感が欲しかった。
つまり本格的なローグライクのゲームを目指して欲しかった、ということ、トルネコシレンの二番煎じでも構わない、が、そうなったらなったでパクり云々言われただろうし、同時期に同様のタイプのゲームを出してこんな評価を受けた作品もあるので難しいのだろう。
・・・あと後半、やたら遠距離攻撃を連発する敵が頻出するのはストレスでしかなかったな。
まぁ結局何に文句が言いたいかって、双子とシェリルのエロが足りない事なのだが。