それはゾーニングじゃない


見たくない人が見なくて済む為の努力ならそれは決して悪い事ではないけれど、見るつもりでアクセスしている人間に対してのそれはゾーニングの領分を越えている。
大体、18歳未満に見せない為のソフトも存在している訳で、その辺りすら無視して踏み込んできている人間に誠意を見せろなんて無理難題だ。
そんなの、エロゲショップにわざわざ乗り込んで、エロゲー売るなと叫ぶのと同じ行為だよ。
っていうか、貴方の意見はエロだけの話に限らなくなるぜ。
グローバル視点で考えれば、例えばブログで豚肉料理の画像や、それを食する光景を公開するだけでイスラム系の人たちから文句言われて逮捕、って事も可能だ。
そんなまさかとか思うかもしれないけれど、イスラム保守系の戒律への厳しさは、それが原因でセポイの乱が起きた、って説が流れる程度には強力なわけで、
何の疑いも無く豚肉を食べる日本人は、ムスリムからすればエロゲ規制派にとってのエロゲオタと同程度かそれ以上におぞましく見えるだろう。
宗教の世界に踏み込めば、エロゲとかの問題が霞むくらい滅茶苦茶な事になってしまう。
今この世界がそうではないのは、いずれの宗教も、それぞれの宗教に認めがたいものを感じつつも、彼らが存在する事を許しているからだ。

インターネットは世界中どこでも見られるものですから、「日本の基準ではセーフだから」という言い分は通用しないように思うのです。


そんなこと言い出したら、世界中が宗教戦争にならなきゃおかしいんだ。
そうではないのは、「その国の基準でセーフだから」という言い分を通している事を証明しているんだよ。
彼の意見は所詮、異教徒は排除せよ、の一文で世界が動けと言っているに等しい。
脳みその中がアルカイダと一緒、人権侵害上等、人種差別上等の時代の遺産に過ぎない。
少なくとも世の中の大半の人はエロCGの存在を認めないだろう。
それでも存在するべきだと表現の自由は言っているんだ。
そしてゾーニングは、内側に踏み込んでくる奴にすら優しくする為の理屈じゃない。
世の中にはどうしてもエロCGを見たくない人がいて、そういう人達を保護する為に存在するものだ。


インターネットは確かに公共のスペースだけど、同時に個人的なスペースである事も自覚しなきゃならんよね。
って言うか、公共のスペースを騙る事の意味を、この人含め大抵の人が分かってなくてにんともかんとも。